M.N
周りを見渡してみて、目についたもの。
それ単体でものを語ることができるような、
ユーモラスな気配をもつ存在に惹かれて手に取った。
そのものたちを机の上に並べる。
関係があるもの、ないもの、様々であるが
この場に於いて、彼らは等しく「物」である。
私がここへ一緒くたにしなければ、出会うことのなかった物たち。
偶然の遭遇によって生まれた新たな場面を
祝福するための祭壇画である。
2022
キャンバス、油彩
1167×910 mm
2022
キャンバス、油彩
606×500 mm
2022
キャンバス、油彩
606×500
物と人の距離。
例えば食卓の上、棚の2段目。
人の温度と物の温度にあるちがいで、互いの距離を測る。
見慣れた風景を俯瞰し、新しい、神聖な視点になって観察してみる。
2022
木炭紙、木炭
2022
紙、鉛筆
2022
紙、アクリル
148×105 mm
2022
紙、アクリル
148×105 mm
物というのは
あらゆる形・素材をとるが、中身には何でも入れられるようだ。
内容であるのか、意味であるのか、
メッセージボトルのように中身を詰めて、ゆだねることができる。
或いはその場そのものの空気をも含むことができる。
目に見えないものを探り、伝えるため、
私は物という入れものを借りる。
横浜美術大学 絵画コース 3年